一昔前に比べて世界のボクシング事情は変わった。
世界の大きなボクシング団体が4つになったことと階級の増設やスーパー王者や暫定王者の乱発により、世界チャンピオンの数は増え、以前は少なかった複数階級王者も多くなってしまった。世界チャンピオンの価値が下がってしまったのだ。だから現在日本のジムに所属の世界チャンピオンは10人もいるが、イマイチ盛り上がらないのである。
もう日本国内で適当な相手と世界戦やっているばかりではダメなのだ。強豪と、そして世界へと進出しなければいけない時代となった。
西岡利晃選手が敵地メキシコで2階級王者のジョニー・ゴンサレスを、聖地ラスベガスでこれまた2階級王者のラファエル・マルケスを撃破し、その上でさらに強豪のノニト・ドネアと戦い敗れたものの海外で彼の名前を広めたのは記憶に新しい。
ごく最近では、スーパーフェザー級の三浦隆司選手がメキシコで同級1位の強豪を破ったり、金メダリストの村田涼太選手が早くも世界へ進出する動きを見せているが他の選手たちも西岡選手に続いて欲しい。
例えば、井岡選手は時機を見てスーパー王者ローマン・ゴンサレスと、亀田興毅選手はスーパー王者アンセルモ・モレノと戦うべきである。(亀田選手は元々弱い相手を選んで戦ってきたので期待はしていない)
これまで強豪と戦ってきた山中選手や内山選手は更なる強豪と戦い、世界と進出してもらいたい。
(山中選手はたぶん亀田選手が逃げるか負けると思うのでアンセルモ・モレノと戦うのではないか)
怪物といわれる逸材・井上選手にも期待している。
個人的には強豪・逸材といわれる日本人選手同士の試合は、国内的には盛り上がるかもしれないが、今の時点ではやらないことを願っている。今つぶしあうよりも、それぞれが世界の強豪と試合して勝って世界に通用する選手に成長してから後に試合するのならいいと思う。