今朝ホリプロに勤務する先輩から突然の電話。
「大槻が亡くなった」
大槻健二氏は日本を代表するバーテンダーで銀座の名店、 Barオーパのオーナーだった。日本のバーテンダー界を牽引している一人であった。
彼との付き合いは大学二年まで遡る。彼は専修大学剣道部の副務で私は法政大学の学連担当。勝浦合宿などの飲み会では死ぬほど飲んだ仲だった。彼は卒業後、西武のレストラン部に就職し、同社が渋谷にオープンしたOld Newというバーでバーテンダーとして働き、私もよく足を運んだ。
そんなある日そのバーで私が会社を辞めニューヨークに行くつもりだと言ったところ、彼も酒の勉強にニューヨークに行くというではないか。 すぐに意気投合し、一足早く旅発つ私がアパートを決めて一緒に住むことになった。
彼とのニューヨーク生活の思いではここでは語りつくせない。ただ、お互いの夢や恋愛や剣道を語り合い、ドラマのように毎日毎日充実した日々だった。
帰国後、彼は順調にバーテンダー界で才能を伸ばして名声を勝ち取り、銀座に自身の店を出すまでとなった。その話しを聞いて大きな刺激となった。いや今でも刺激になっている。
帰国後も何度か足を運んでいたが、ここ数年ご無沙汰していたので今月末に友人と行こうと思っていた矢先だった。あまりに突然であまりにも早すぎる死で言葉もでない。
彼の作ってくれたジントニックは格別だった。「こういうシンプルなカクテルが一番美味しく、また大事なんだよ」と私に語ってくれた彼の顔が忘れられない。
大槻、お前の作るジントニックは最高だったよ。あれより美味しいジントニック飲んだことがないよ。
でももう飲めねーじゃねーか。早すぎるよ、、、。
帰国後あまり顔出せなかったこと許してくれ。お前の薦めてくれたスプリングバンクをこれからも大事に飲んでいくよ。
合掌