私の道場にHさんという剣道4段の女性がいます。彼女は40歳から始めたということですが、その努力にはいつも敬服しています。
まず稽古量がすごい。週に5回以上はやっているのではないでしょうか。それと剣道を勉強しようとする気持ちが強いのです。常に課題を持って稽古に取り組んでいます。
以前はそれが災いして、色んな人の意見を聞きすぎていたためかえって混乱してしまうきらいがありましたが、最近はそれもなくなり、ここ1年で確実に上達しています。現在5段取得を目標にさらに精進を重ねています。
ただ一部の心無い人が、彼女の努力や成長も理解せずに、単に5段審査に数回失敗したという結果だけを見て、「彼女の剣道は限界」と陰口を叩いていると聞き、怒りを感じました。
段に受かる受からないというのは一つの評価であって、剣道の全てではありません。こういう人は全く剣道というものを理解していません。
彼女が落ち込みやしないかと心配しましたが、「受かる受からないといことにとらわれず自分なりに進歩を目指して稽古を続ける」という言葉を聞き、安心し、また流石だなと感心しました。
段は私の方が上ですが、Hさんからは学ばさせてもらっています。剣道は上の人からも下の人からも学べるのです。
いつの日か必ずHさんは合格すると私は確信しています。